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椎葉村みんなのnote

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椎葉村のみなさんが椎葉について書いたnoteをご紹介します。
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#かてーり

台風14号で失われた、当たり前の日常を取り戻す〜復興へ向けた椎葉村民のレジリエンス〜

〜記事の最下部に災害義援金の情報を掲載しております〜  全国各地、そして宮崎県内でも猛威をふるった過日の台風14号。椎葉村での被害も、甚大なものとなりました。道路の崩落や土砂崩れなどは、村道・林道を合わせると270箇所以上にのぼり、その他にも農地や山腹、商工業施設などに大きな被害が及びました。その被害総額は、現時点で80億円を超える見込みだといいます。  台風の通過後、すぐに地元消防団による復旧作業が始まり、役場では徒歩による災害調査が行われました。道路には土砂が溢れ、ま

大自然に囲まれて、椎葉村でワーケーション!(「十根川集落フットパス体験」プログラム編)

前回は、椎葉村の交流拠点施設「Katerie」でのワーケーション体験をお伝えしましたが、併せて実施された「十根川集落フットパス体験」のレポートをお届けしようと思います。 十根川集落は椎葉村中心地から車で15分ほど。重要伝統的建造物群保存地区(重伝建地区)として国に指定されている貴重な歴史的建築群です。 フットパスは十根川観光駐車場からスタート。木の鳥居を抜けて山道を歩き十根川神社まで移動しました。 道中、巨大な栃の木が。苔むした巨木が並び、秘境感が漂います。 縁結びの

椎葉村の観光スポットvol.5 鶴富屋敷に面影残る平家落人伝説に、歴史への思いを馳せる

鶴富屋敷は、椎葉村の中心部・上椎葉地区にある、村で最もポピュラーな観光名所の一つです。平家落人伝説の残る椎葉の地で、源氏方・那須大八郎と平家方・鶴富姫の恋物語の舞台として知られる鶴富屋敷。別名・那須家住宅として、昭和31年に国の重要文化財に指定されました。 大きくて太い木材を使用しており、家屋前面に縁を横一列に長く配置しています。平地が少ない椎葉の土地で傾斜をうまく利用した独特の建築様式は「椎葉型」と呼ばれています。元は茅葺屋根でしたが、火災防止の観点から昭和38年に銅板葺

こんな仕事が捗る場所があったなんて!椎葉村でワーケーションしてみた(Katerie紹介編)

こんにちは! みなさん、ワーケーションってご存知ですか? ワーケーションはworkとvacationを組み合わせた造語で観光地などでテレワークを活用し、働きながら休暇をとることを指す、昨今注目の新しい働き方の形です。本日は、菓te-ri note編集部メンバーがワーケーションプログラムを作る研修会のために椎葉村に来たので、どうせなら椎葉村でワーケーションしてみようと思いたち実施してみました。 椎葉村でワーケーションをするうえで欠かせないワークスポットといえば、椎葉村交流拠点

椎葉愛が止まらない!「若草HUTTE」今西店長×椎葉編集長の「俺たちの椎葉語り」<後編>

今回のnoteは編集長の対談記事の後編をお届け。お相手は「椎葉愛が止まらない!」という宮崎市のカフェ&コワーキング「若草HUTTE」の店主・今西正さん。「若草HUTTE」は元々、椎葉村のお隣である美郷町のアンテナショップ的な役割も持っており、店内には美郷町の品物がずらり。しかし、ここにあるのは美郷町のものだけでなく、今西さんセレクトの「椎葉の美味しいもの」や「椎葉の魅力に触れられるもの」が置いてあるんです。 過去には椎葉村がらみのイベントや椎葉編集長とのコラボ企画も開催した

世界農業遺産にも認定!日本で唯一継承される椎葉の「焼畑」

椎葉村が日本三大秘境と呼ばれる所以にはいろいろな“ワケ”があると思います。 コンビニがない。信号機が一つしかない。山々が反りたつほどの奥地。平家落人伝説がある。神楽が村内26ヶ所で継承されている……などなど。 その中でも、欠かせないキーワードがあります。それが「焼畑」です。 縄文時代から続く伝統農法である「焼畑農業」を日本で唯一今も継承し続けているのが、ここ椎葉村です。農薬や肥料を使わず、山の斜面を焼いた灰によって土壌を豊かにし、様々な作物の輪作栽培を行っています。 焼

椎葉村の観光スポットvol.4 静寂と生命力に満たされた「大久保のヒノキ」の余韻に浸る

以前、椎葉村の代表的な巨木として十根川神社の「八村杉」をご紹介しましたが、今回の巨木もなかなかに味わい深い名木。椎葉を訪れたらぜひとも見ていただきたい場所です。 その名も「大久保のヒノキ」。八村杉からは車で10分ほどで、お隣の大久保集落にあります。この2つの巨木は近くにあるので、椎葉村へ観光にいらした方にはこれらの巨木コースをご案内することが多いのですが、どちらが好みかは本当に人それぞれ。筆者の肌感でいうと、五分五分といったところでしょうか。「どちらもそれぞれに素晴らしい」

椎葉愛が止まらない!「若草HUTTE」今西店長×椎葉編集長の「俺たちの椎葉語り」<前編>

今回のnoteは編集長の対談記事をお届け。お相手は「椎葉愛が止まらない!」という宮崎市のカフェ&コワーキング「若草HUTTE」の店主・今西正さん。「若草HUTTE」は元々、椎葉村のお隣である美郷町のアンテナショップ的な役割も持っており、店内には美郷町の品物がずらり。しかし、ここにあるのは美郷町のものだけでなく、今西さんセレクトの「椎葉の美味しいもの」や「椎葉の魅力に触れられるもの」が置いてあるんです。 過去には椎葉村がらみのイベントや椎葉編集長とのコラボ企画も開催した「若草

村を飛び出す椎葉村〜宮崎市「若草HUTTE」編

■もっと気軽に椎葉を楽しみたいあなたへ 日本三大秘境といわれる椎葉村は、現地に足を運べば、そこでしか感じられない自然の空気、美味しい食べ物、温かい人々の心「かてーり」に触れることができます。 しかし、なんといっても椎葉村は“秘境”。なんと宮崎市の中心市街地から椎葉村までは車で片道およそ2時間半もの時間がかかる場所。 「現地にはなかなか行けないけれど、素敵な椎葉村のカルチャーに触れたり、特産品を味わってみたい!」 ■宮崎市「若草HUTTE」へ これはそんなあなたのため

椎葉村の観光スポットvol.3 推定樹齢800年!村を見守る十根川神社「八村杉」を訪れる

椎葉村には、たくさんの巨木があります。名前のついていないものや、地元の人しか知らないような場所にある木も含めると、数え切れないほどです。 その巨木の様を例えるならば、映画「となりのトトロ」に出てくる大きなクスノキのように、見上げると思わず感嘆の声がもれてしまうような圧倒的な存在感があります。神秘的ともいえる雰囲気を、椎葉の巨木たちにも感じてもらえるのではないかと思います。 そんな椎葉村の巨木の中でも一、二を争う名所となっているのが、十根川神社の「八村杉」です。 十根川神

菓te-ri、宮崎フードアワード2022へ2度目の挑戦(後編)

編集長の菓te-ri店主、椎葉です。今回は、前編に引き続き本年度の宮崎フードアワードの様子をお届けします。会場は宮崎市のホテルニューウェルシティ。菓te-riのプレゼンテーションの順番は29社中10番目でした。 会場に到着し、まずは商品の展示を行います。椎葉村から5時半起き(!)で宮崎市内に向かいますが、到着したらもう他の事業者さんは準備万端。カメラマンさんにあくせくしている所を撮られていました。 昨年同様、当社のプレゼンテーションの内容は、①地域課題、社会課題②商品で課

椎葉村の観光スポットvol.2 「閣下」とも呼ばれる大迫力の「上椎葉ダム」

椎葉村の中心部、上椎葉地区を訪れたらまず見ていただきたいのは「上椎葉ダム」です。その迫力は、全国のダムファンの方々に「閣下」の愛称で親しまれているほど。 上椎葉ダムは、1955年に完成した日本で初めての大規模アーチ式ダムです。高さ110m、長さ341mで、その総貯水量は9155万立法mにもなります。と、数字だけ耳にしてもなかなか想像ができませんよね。そのダム湖の様子がこちらです。下の写真の右奥が源流である耳川、左奥が支流の小崎川へとつながっています。 このダムを建設するに

菓te-riのバターサンド×高校生コラボ企画vol.2『クリエイティブってたのしい!』篇

延岡商業高校の生徒さんと菓te-ri、オノコボデザインがコラボした、新しいバターサンド開発プロジェクト。前回の記事ではふたつの商品のキャッチコピーが決まったところまでをお届けしました。さて、高校生の手によってどんなデザインが生まれるのでしょう? 前回までのおさらい高校生のアイデアの中から、チーズバターサンドとさくらバターサンドが実際に開発される商品として選ばれました。さらに高校生とオノコボデザインで話し合い…それぞれのキャッチコピーを決定することができました。 ぜひ、第一

椎葉村の観光スポットvol.1 『仙人の棚田(大いちょう展望台)』

「椎葉村」と検索すると、まず初めに目にする画像はこの「仙人の棚田」かもしれません。それほど、今や椎葉村の目玉ともいえる観光地になっているこの場所は、椎葉村の中心部から車で30分ほど離れた、お隣の諸塚村側に位置する松尾地区にあります。 といっても、仙人の棚田が観光地として日の目を見たのは、ここ数年での出来事なんだとか。ある年の村観光協会主催フォトコンテストに出品された1枚がきっかけで、住民たちにもあまり知られていなかったこの景色が一躍話題となりました。やがて“椎葉のマチュピチ