しいば花火大会とダム放水
今年のしいば花火大会は、三十二年の歴史の中で初めて、上椎葉ダム放水との競演が実現しました。
実は八月の花火大会直前に九州沿岸を通過した台風六号の影響で、災害発生の危険性もあり開催が危ぶまれる緊迫した状況でした。ところが幸い大きな被害がなく、一転してダム放水と花火打ち上げが同時に実現するという奇跡的な展開となったのです。
ここ数年間のコロナ禍でも唯一、椎葉の夏の催しとして開催を続けてきたしいば花火大会。花火通の間では、周りをぐるりと囲んだ山々への反響音の迫力が、しいば花火の魅力と評判でしたが、今年はまた新たな一面をお披露目。花火の明かりを反射して誇らしく流れ落ちる水に、しばし見惚れていました。