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【椎葉若者写真鑑】 椎葉村図書館『ぶん文Bun』

 四年前に東京から移住してきた小宮山剛さんも「日本三大秘境」のワードに惹かれた一人。別の地域では感じられない唯一の価値があるのではと期待し、「クリエイティブ司書」のミッションにも大いに胸躍らせ、地域おこし協力隊として椎葉村図書館『ぶん文Bun』の立ち上げに携わりました。

 椎葉に来て、椎葉の人の話を聞いて、人口減少や村の存続の危機感に触れて。移住促進や子どもたちの教育環境を考え、帰ってくる人を増やさなければ村がなくなる。そんな実感のこもった課題を目の前にして、「燃えざるを得なかった」といいます。
 自分の楽しさだけを考えて移住してきたはずが、いつしか「村の存続のために」という大きな大義名分が生まれていました。
 現在は椎葉村の職員となり、図書館司書を務めながら『ぶん文Bun』の魅力を日本全国に発信する小宮山さん。日本三大秘境の名に劣らない椎葉村らしさが光る図書館には、村内外から利用者が集っています。

『飛びたて、椎葉のみつばちたち。
そしていつでも、帰っておいで。』
 この図書館を有する『交流拠点施設かてりえ』のコンセプトの一節です。進学のためにいずれ椎葉を離れていく子どもたちにとって、今は新しい楽しさや意欲を見出せる場所であり、帰ってきた時には懐かしく、自然と足が向くような巣箱になるように。そんな未来を見据えています。

ONLY ONE Shiiba issue16『椎葉若者写真鑑』より