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【椎葉若者写真鑑】 母

 椎葉亜也加さんは、尾向地区で今も受け継がれている伝統農法の焼畑や、夜神楽に興味を持ったことがきっかけで、長年冬の神楽の時期に合わせて椎葉に通いつめ、ついに六年ほど前に移住してきました。通い出した当初はまだ移住者はほとんどおらず、今こんなふうに、たくさんの若い世代が椎葉に移り住む時が訪れるなんて、思ってもみませんでした。

 長年の交流を経て地域にもすっかり溶け込み、近所の農作業の手伝いもよく頼まれるような気心の知れた関係のもと、椎葉暮らしを満喫している亜也加さん。
 毎年加勢している焼畑では、古来から繋がれてきた様々な雑穀を知りました。在来種の種を後世へ残したい。誰かがやらなきゃ無くなってしまう。そんな思いも強くなりました。

 さらには地域で素敵な出会いもあって、めでたく「椎葉さん」となり、長男の大陽(はるひ)くんが生まれました。集落の皆は家族のように、本当に大喜び。実は、椎葉で子どもを産んで、神楽を受け継いで舞う姿を見るのが憧れだった亜也加さん。その夢を大陽くんが実現してくれる日を、地域のみんなと共に待ち侘びています。

ONLY ONE Shiiba issue16『椎葉若者写真鑑』より

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