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【椎葉若者写真鑑】 でぇらの家

 地域おこし協力隊として六年前に移住してきた村上さんは現在、キャンプ場の指定管理や、自身で古民家をリノベーションしたシェアハウス『でぇらの家』の運営を中心に、椎葉村に興味を持ち、この環境や地域に入ってみたいと思う人の入り口となるような居場所づくりをしています。

 村上さんが大切にするのは、自然を活かしながら自身の生きる力やたくましさを養い、生きる手応えの感じられる暮らしをすること。それらを体感として実践できる場所がこの『でぇらの家』です。

 例えば、この家にはボイラーがありません。お風呂は太陽熱と薪で沸かします。現代の技術と昔ながらの知恵を合わせ、自然の力を最大限に生かす暮らし。
 その手本となる「逞しさ」をいつも教えてくれるのが、村上さんの住む川の口集落の方々。家の改修工事にも、こんなにたくさんのベテランたちが集まり、村上さんの思い描く新しい理想郷づくりに耳を傾け、手を貸してくれました。

 椎葉の人から感じる逞しさを受け継がないのはもったいない。「地縁」や「血縁」によるものだけでなく、椎葉に何かを感じ取り、引き寄せられて集まってきた人たちとも縁を繋ぎ合わせたい。そんな思いで、この家に出入りする人たちを待っています。

ONLY ONE Shiiba issue16『椎葉若者写真鑑』より

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