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【移住者インタビュー】Jターンで役場職員に。秘境歴3年目で見つけた小さな幸せ。

今回お話を伺ったのは、椎葉村役場の地域振興課にお勤めの松田健太郎さんです。

松田さんは宮崎県日向市出身の28歳、愛称「マツケン」として村の皆さんから呼ばれているそうです。

マツケンさんは、宮崎県内の高校を卒業後東京の大学に進み、その後東京で1年働きUターン。延岡で1年働いた後、専門学校を経て椎葉村役場に入庁しました。

そんなマツケンさんに「椎葉村について、初めに抱いていたイメージは?」と尋ねてみると、
「小さい頃から『椎葉はとにかく遠い!』と聞いていたように思いますが、実際来てみると思ったほど遠く感じなかったですね」というお答え。

椎葉村までの道路はトンネルが多くあり、現在も道路改良が進んでいて、車でのアクセスもしやすくなってきました。

始まりは大いちょう展望台から望む「仙人の棚田」

2018年、「仙人の棚田」を見るために、初めて椎葉を訪れたというマツケンさん。
その日は天気も良くばっちり見ることが出来たと、写真を見せていただきました。

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2018年 マツケンさんが撮影

仙人の棚田についての記事はこちら↓

その時の「自然が豊かでいいな」という印象が残っていて、それがあったからゆっくり働けそうだなと椎葉を選んだということですが、住んでみてもその印象は変わらなかったと言います。

「以前の営業職では仕事が最優先という感じでガツガツしていたけど、椎葉では仕事もしっかりしつつ、そればかりではなく、仕事終わりに※だれやめ  するぞ!というような雰囲気があるのがいいですね。今は(コロナ禍で)なかなかできないですが」
※だれやめ=だれ(疲れ)をやめる(取り除く)という意味で、晩酌のことをいう。宮崎県や鹿児島県の方言。 

いい意味で仕事が第一じゃない、スローライフという椎葉の雰囲気が気に入っているんですね。
そんなマツケンさんに、休日のすごしかたをお伺いしました。

「朝起きてカーテンを開き、目の前の山の景色を見ながら、ゆっくりコーヒーを飲むのが好きです」

なんて羨ましい!
何気ない日々の小さな幸せを、逃さずに見つけて感じることって、実は難しい。
バタバタした毎日の中では、気づかずにそのまま置き去りのことも多いから。

マツケンさんにインタビューさせていただく中で何度も出てきたのが、【ゆっくり】というキーワードでした。

移住を考えている人の多くがきっと、その理由のひとつに【ゆっくり】を大切にしたいというのが入るのではないでしょうか。

公私ともにそれを感じることができているマツケンさんが羨ましいかぎりです。

目標は祭の開催!

椎葉に移住して3年。
私生活ではスローライフを満喫しているというマツケンさんですが、そのほとんどがコロナ禍のなかで、地域振興課として行事が開催出来ないということに歯がゆさを感じているそうです。

今年はやっと、地域のお祭りが開催出来て、特に花火大会は山に囲まれた環境で音の反響もすごく、とてもきれいだったといいます。

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11月には椎葉村の一大イベント『椎葉平家まつり』が開催予定。

マツケンさんの目標は、「地域のイベントを開催すること!」
このままほとんどの行事を出来ずに部署異動したくないというマツケンさんのためにも、どうか『椎葉平家まつり』が無事に開催されますように!

マツケンさん

大きな幸せは、日々の小さな積み重ね

インタビューの最後に、椎葉への移住を考えている方へひとことお願いしました。

ゆっくりした時間を過ごしたい方は是非!

【ゆっくり】というところ、ブレないですね~。                                              ただ、短すぎるのでもう一声ほしいとお願いすると

人が優しい、お酒が美味しい、夏祭りだけでも5回あるしイベントが沢山ありますよ!

と、最後は地域振興課らしく締めてくださいました。

今回お話を伺って、ゆとりの大切さを改めて感じました。
そこにある景色をきれいと思えるのも、人の優しさを感じられるのも、美味しいものをおいしいと言えるのも、心にゆとりがあってこそ。
ふぅっと一息ついて、ゆっくりしてみませんか?

椎葉と相性ばっちりなマツケンさんのさらなるご活躍に期待しています!

※令和4年11月12~13日で開催を予定しておりました「椎葉平家まつり2022」は新型コロナウイルス感染拡大の影響、そして、過日の台風14号での甚大な被害を受けて「開催中止」となりました。
現在、村の復興にむけて動いています。

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後日、椎葉平家まつりの開催中止を受け、マツケンさんに再びお話を伺いました。

今年こそはと開催に向けて日々準備をし、村民投票で決まった素敵なポスターも村内各所に貼り出していた矢先の台風14号の襲来。祭りの中止を余儀なくされた今の、率直なお気持ちを伺いました。

「いや、残念ですっ!」

中止が決定したばかりで、それしか出ないよなと思った時、

「でも、役場職員になる前の年に椎葉平家まつりを見に来た時、村の祭だしそんなに大したことないんだろうと思ってたら、全然そんなことなくて。すごく盛り上がってて感動したので、その時の感動をもう一度という思いはあります」

考えながら言葉を選び、ゆっくりと思いを語ってくれました。

まだまだ復旧作業は始まったばかり。

来年は復興が進み、コロナが収束し、無事に椎葉平家まつりが開催されることを願っています。

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