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はじめまして、椎葉村です。

椎葉村のnoteを読んでいただき、ありがとうございます。

このnoteを通して、日本(もしかすると世界)のもっと多くの方に椎葉村を知っていただけたらいいなと思いながら、発信をしています。

・椎葉村にちょっと興味がある方
・行ったことはないけど、名前は聞いたことがある方
・全然知らなかったけど、今回知ってしまった方 etc...

このページを開いてくださったどんな方にも、まずはお伝えしておきたい「椎葉村の自己紹介」として、このnoteを読んでいただけたらと思います。

1. 椎葉村の キソ知識

日本三大秘境の一つ、宮崎県 椎葉村しいばそん

九州山地のほぼ真ん中、熊本県との境にあたる宮崎県の最北西端に位置しています。

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大きさでいうと、東京都23区をひとまわり小さくしたくらい。
その広大な面積の96%が山林という村に、現在約2,400人が暮らしています。

日本三大秘境と言われるだけあって、迫りくるように反りたつ山々に囲まれた山間地椎葉村での暮らしは、「田舎暮らし」というより「山暮らし」と言った方がしっくりくる、そんな村です。

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▼椎葉の暮らしそのものが「世界農業遺産」

急峻な山々に囲まれた厳しい環境の中、そこにわずかな平地を切り開いてきた先人たち。
その暮らしの中で培われてきた独自の知恵や文化、慣習、民俗芸能は、常に山の神様への敬意と共にありました。

それらは長い年月を経た今もなお、季節の行事や神楽、狩猟、焼畑農業など、生活の一部となって村の人々の暮らしに息づいています。

このように、日本の原風景とも言えるような暮らしのあり方が認められ、2014年に「日本で最も美しい村」連合へ加盟。

さらに2015年には高千穂郷・椎葉山地域が「世界農業遺産」にも認定され、再認識された椎葉村の魅力に注目が集まっています。

世界農業遺産(GIAHS) 高千穂郷・椎葉山地域
そのほとんどが傾斜地であるという厳しい環境の中、農業と林業を複合的に行って森林保全と活用のバランスを図り、棚田などの美しい景観や、民俗を今に伝える神楽などの伝統文化を保持し続けてきたことが評価され、高千穂郷・椎葉山地域は2015年に世界農業遺産に認定されました。
椎葉村では特に、日本で唯一の貴重な事例となっている焼畑農業が高く評価されています。
https://takachihogo-shiibayama-giahs.com/

▼全10地区それぞれの個性

広い椎葉村は10の地区からなっており、それぞれが山に隔てられている環境もあってか、地区ごとに景観、言葉、人の性格にも特徴があるほど。
神楽の装いや舞も地区によって様々です。

同じ村でありながら、独立した個性を持つ地区が合わさったこの村のありようを「合衆国のよう」と表す人もいました。おもしろい表現です。

▼一つにまとめるのは「かて〜り」の精神

そんな個性豊かなそれぞれの地区に共通する、村人の思いがあります。
私たちはそれを「かて〜り」と呼んでいます。

厳しい環境の中で生きる人々がともに”お互い様”の心を持ち、田植えや農作業を互いに手伝ったり、人々が寄り添い支え合ってきた椎葉村民の精神である「かて〜り」。

椎葉らしさを語る上で、必ず出てくる合言葉です。

この「かて〜り」の精神こそが、椎葉独特の文化や風土を築きあげ、今の時代まで繋いでこられた一番の要因なのかもしれません。

「私は周りの人に支えられている」という実感を持ちながら生きる。
それが、椎葉の暮らしでもあるのです。

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2. 椎葉村の キーワード

ここで、椎葉村を語る上で欠かせない大切なキーワードをご紹介します。

#焼畑農業

日本で唯一、縄文時代から続く伝統農法である「焼畑農業」を今も継承し続けているのが、ここ椎葉村です。
焼く場所を毎年移し、焼畑をした土地はソバ、ヒエ、アワ、大豆などを順番に4年間栽培して農地利用した後、約20年程度の休閑期間を設けて山に返します。
この自然と共生する循環型農法は、椎葉の人々にとって、自分たちを生かしている山への感謝の表れでもあるように思います。

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#椎葉神楽

村内26ヶ所に伝承されている神楽すべてを総称して「椎葉神楽」と呼び、平成3年に国指定重要無形民俗文化財に指定されました。
狩猟や焼畑など山の生活の要素を色濃く表現しており、さらに地区ごとに違った特色を持っています。
毎年11月下旬から12月にかけて、神社や公民館で夜を徹して舞われる住民総出の神楽は、椎葉の冬の風物詩です。

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#ひえつき節

椎葉に伝わる民謡の中でも特に有名なのが「ひえつき節」。文字通り、ひえをつく時に歌われた労作歌です。
 尾八重おはえ地区に「ひえつき節発祥の地」の石碑が建てられており、毎年9月に行われる「ひえつき節日本一大会」には、全国から多くの参加者が集まります。

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#平家落人伝説

今から800年以上前、平家追討の命を受けて椎葉にやって来た源氏方の那須大八郎は、落人らが地元住民と農耕に汗して質素に暮らしている姿を見て討伐することをやめ、この地で暮らすようになりました。

やがて平家方の鶴富姫と恋仲になり3年の月日が流れた頃、大八郎に都へ戻るようにとの命が下ります。その時、鶴富姫は子を宿していました。

「生まれた子が男なら私の故郷へ、女ならこの地で育てよ」と残し、椎葉の地を去った大八郎。
鶴富姫は、生まれた女の子を椎葉で育て上げ、後に娘婿をとり夫大八郎の「那須」姓を名乗らせました。代々その子孫が椎葉を支配したと伝えられています。

二人の恋物語の舞台となった鶴富屋敷(那須家住宅、昭和31年国指定重要文化財)も椎葉の観光名所として残されています。

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#椎葉平家まつり

毎年11月に行われる椎葉村一のまつりで、3日間で2万人以上の観光客が訪れます。
鶴富姫を供養する「 法楽祭ほうらくさい」に始まり、十二単を身にまとった鶴富姫や馬に乗った那須大八郎を中心に、豪華な衣装を身につけた一団の街頭パレード「大和絵巻武者行列」が目玉。
宮崎県内でも屈指の華やかなまつりです。

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#日本民俗学発祥の地

日本民俗学の創始者として知られる柳田國男やなぎだくにお。明治41年に椎葉を訪れ、1週間ほど滞在して村内各所を見聞しました。
翌年出版された「後狩詞記のちのかりことばのき」は日本民俗学について記した最初の出版物とされ、そのほとんどを椎葉村の狩猟民俗に関する内容が占めています。

#光ファイバー全世帯完備

秘境の村でもネット環境問題なし!
村内全域に光ファイバーネットワークを完備しているので、山奥の自宅でテレワークだって可能です。

#椎葉村交流拠点施設Katerie

2020年に開館した、椎葉村の中心部にある交流拠点施設。
椎葉村図書館「ぶん文Bun」をはじめ、キッズスペースやものづくりラボ、コワーキングスペースもあり、新たな交流の場として賑わっています。

#椎葉村の椎葉さん

椎葉村あるある第1位!
椎葉村で一番多い苗字は「椎葉さん」なのです(村民の30%)。
ちなみに第2位は、大八郎の姓が由来と言われている「那須さん」(村民の15%)。
同じ苗字が多いので、村の人はみな下の名前で呼び合っています。


椎葉村の雰囲気、少しでも伝わったでしょうか?

”日本三大秘境”のワードだけでは伝え切れない、山の奥の奥に潜んでいる、
深い魅力。それは私たちでも計り知れません。

「ちょっと気になる! 行ってみたい! 体感したい!」

椎葉村にそんな親しみを感じる第一歩を踏んでいただけたならば、とても嬉しいです。



中川note_ライター


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