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【椎葉若者写真鑑】 畜産農家

 実家の畜産農家を継ぐため、二年前に家族を連れてUターンした椎葉誠也さん。幼い頃は、家で牛の世話の手伝いもしたことがなかったという誠也さんが畜産に興味を持ったのは、宮崎市での会社員時代、偶然顔を出した牛の品評会でした。

 両親から誘われたその日がたまたま休みだったので、何気なく行ってみた宮崎県の牛の品評会。そこは、畜産に情熱を捧げる人たちの熱気と歓声で溢れていました。初めて知った畜産の世界の格好よさ。幼い頃から身近にあった牛という存在が、一瞬で自分ごとになった瞬間でした。

 実家を継ぐことに決めたのは、両親の後押しと、奥さんの理解があったから。それに加えて、兄の勇気さん一家がミニトマトの就農者として先に帰郷していたことも、街場から椎葉へ家族を連れて帰る不安を和らげてくれました。昔のように兄弟揃って、今はそれぞれの子どもたちも連れて、ウナ
ギやヤマメ釣りによく行っています。

 誠也さんは三年間の研修を終え、この春から椎葉村の畜産農家としての一歩を踏み出します。高齢化が進んで農家が減少している中でも、これからの椎葉の畜産を守るために、若者の奮闘は続きます。

ONLY ONE Shiiba issue16『椎葉若者写真鑑』より