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おかあさんのおかげで おなかも、心も、まんぷくです。 ➖森の民宿 龍神間➖

 上椎葉からダム湖沿いの道を20分ほど走ると、その宿はあります。小窓のついた三角の屋根がかわいいログハウス。石垣と木々に囲まれた、まさに森の民宿。

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 迎えてくれるのは椎葉喜久子さん。村では有名な料理上手なおかあさんです。
 炭火が暖かい囲炉裏を前にしていただく夕食の多彩さといったら・・

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・栗の渋皮煮
・むかご
・ワカサギの天ぷら
・猪肉の炊き込み寿司
・にしめ
・こんにゃくの刺身
・エノハの塩焼き
・春菊の和物
・しいたけ南蛮
・たけのこのきんぴら
・山芋のとろろ
・はすがら炒め
・岩茸
・ナスの煮浸し
・豆腐の赤漬け
・鹿肉焼き
・茶碗蒸し
・ヤマメの卵の醤油漬け
・ババロア
そして、おかあさんの手打ち蕎麦。
椎葉の季節の食材をすべて詰め込んだフルコースです。

 龍神館は、喜久子おかあさんと今は亡きお父さんとで始めた2人の夢の民宿。お父さんが山から切り出した木材を使って建てたこだわりのログハウス。

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 「もともとそんなに料理は得意じゃなかったとよ。お父さんが山でよく山菜を採ってきて、『これでなんか料理してくれ』って。そこからだんだん山菜やらが好きになって、いまでも自分で季節のものを採ってきて、料理に添えたりするとよ。」

 お父さんが亡くなった時も、お客さんに心から満足してもらえる宿を目指して2人でスタートした当時のことを思い出しながら、1人で宿を切り盛りすると決意しました。
 「お父さんが残してくれた民宿だから。」

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 朝は早く5時前に起き、夜は遅く深夜2時近くまで後片付けをする日もあります。それでも頑張り続けられるのはなぜ?
 宿帳にそのヒントがありました。お客さんが必ずメッセージを書いて帰るという宿帳には、お客さんたちの感謝の言葉が、いくつもいくつも綴られています。
 おかあさんを慕って、1年に何度も通う若者も多い。最近では、そんな常連の若者たちと、LINEで山の写真を送り合うのがおかあさんの日課にもなっています。

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 お客さんを送り出し、掃除の終わったダイニングの陽だまりで、お父さんの写真に見守られながら、ほっと一息つく喜久子おかあさんでした。


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